2025.12.18

金杯(きんぱい)とは?~その輝きに秘められた価値に迫る~

金杯

スポーツ大会や表彰式などにおける記念品として贈呈されることが多い金杯。

贈呈されたはよいものの使用頻度があまり高いとはいえず、結局しまわれっぱなしという場合は少なくないようです。

そこで本記事では、金杯の特徴や使い方、買取やお手入れの方法について解説していきます。

1. そもそも金杯とは?

金杯(きんぱい)とはその名の通り、“金でできた杯”のことです。なお、“杯”という漢字は中央がくぼんだ皿状・円筒状で、酒などを飲むために作られた容器を指します。

一般にゴルフなどのスポーツ大会の表彰式や長寿のお祝いなどの商品として贈呈されたり、結婚式やお酒を使う神事において用いられることの多いアイテムです。

1-1. 金杯の使い道について

贈呈された金杯を、いざ使うとなると困る方は少なくないようです。

 

先述のように金杯は表彰式や結婚式といったお祝いの席で使用されることが多いアイテムですが、普段からのちょっとしたお祝いの席にも用いることで、より充実した生活を送れるはずです。以下には、金杯を使用できるおすすめのシチュエーションを挙げました。

  • 大切な人の誕生日・記念日
  • 高級もしくは貴重なお酒を飲むとき

1-2. 金杯は売りに出すことができる

もし家に置いておいても使用する機会がないという場合には、金杯を売りに出すことも可能です。

金製品の一種である金杯のなかには、一定以上のまとまった買取価格がつくものも少なくありません。ただし、金杯の買取価格は素材によって大きく変動します。この点については後述しますので、金杯の買取を検討中の方はぜひこのまま読み進めてみてください。

2. 金杯には金製と金メッキ製の2種類がある

金杯は使用されている素材によって、金製と金メッキ製の2つに大別されます。金製の金杯は金本来の美しい輝きが見られる一方でその数が少なく、金メッキ製のものは高い耐久性を持っている分多く流通している状況です。

 

金製・金メッキ製の定義は、それぞれ以下のようになります。

  • 金製:24金や18金など、純度の高い金で構成されているもの
  • 金メッキ:鉄やアルミなどの金属の表面に薄く金をコーティングしたもの

2-1. 金製金杯の特徴

金製の金杯は、金という素材が持っている特徴をそのまま受け継いでいます。

まず金は金属として重い部類に入るため、手で持ったときにズッシリとした感触が感じられます。また熱伝導率の高い金は温度変化にも敏感であり、普段は冷たい金杯であっても手で温めるとあっという間に温かくなるはずですよ。

加えて金は高い価値を持つ地金であることから、金製の金杯は金メッキ製の金杯に比べて高値で取引されています。

2-2. 金メッキ製金杯の特徴

鉄やアルミなどの金属に金をコーティングした金メッキ製の金杯は流通量が比較的多く、特に記念品や縁起物として贈呈される金杯の多くは金メッキ製であるとされています。金メッキ製の金杯は金の含有量が少ない分低コストで生産できることのほか、耐久性にも優れているため大量生産に向いているのです。

 

金メッキ製だからといって輝きが純金製の金杯に比べて劣るというわけではなく、気軽に金の美しさを楽しめることが魅力と言えるでしょう。ただし、売りに出す場合は、金製品としては評価されず雑貨としての評価となるため、値がつかない場合も多いようです。

3. 金製金杯と金メッキ製金杯の見分け方

自宅にある金杯が金製か金メッキ製か判別できないという方は少なくないでしょう。そこで本章では、金製金杯と金メッキ製金杯の見分け方を以下の4点に分けて紹介していきます。

  • 重量で見分ける
  • 色合いで見分ける
  • 刻印で見分ける
  • 磁石で見分ける

3-1. 見分け方1. 重量で見分ける

先述の通り、金は金属として比較的重い部類に入る素材であり、金製の金杯は金メッキ製に比べて重量が重いのが一般的です。そのため、手に持ったときに意外に軽く感じられれば金メッキ製と考えてよいでしょう。

 

では、見た目に比べてズッシリと重く感じられた場合はどうでしょうか。金メッキ製の金杯に使用される金属のなかには比較的重量の重いものが含まれているケースもあるため、重量が重いからといって一概に金製と断言できるわけではありません。判断に迷うときには、ほかの識別方法と合わせて試してみることをおすすめします。

3-2. 見分け方2. 色合いで見分ける

以下のように、金製の金杯と金メッキ製の金杯とでは微妙に色合いが異なるケースがあります。

  • 金製の金杯:金本来の深みと暖かみのある色。退色の可能性も低い。
  • 金メッキ製の金杯:金製に比べて色に深みがなく、部分的に色が薄いこともある。

特に中古の金メッキ製の場合は部分的に金メッキが削れて中の金属の色が露出していることがあり、そうしたときには容易に中身の素材を判断できます。

3-3. 見分け方3. 刻印で見分ける

金製品の表面にはその製品に使用されている素材を示す刻印が彫られていることが多く、刻印が見つかれば金杯が金製であるか金メッキ製であるかをほぼ確実に判断可能です。金杯の場合は、杯の底に刻印が彫られているケースが多くあります。

金製・金メッキ製それぞれに見られる刻印の種類は以下のようになります。

  • 金製:K24/純金/Au999/<1000>/K18など
  • 金メッキ製:K24GP/K24GFなど

なお、金杯のなかには18金に代表される金とほかの金属との合金でできているタイプの製品も存在します。この場合でも、「K18」と表記があれば“18金=75%が金でできた金杯”、「K18GP」であれば“18金メッキ=75%金を含む合金で表面を覆った金杯”と判断すれば問題ありません。

3-4. 見分け方4. 磁石で見分ける

磁石を使うと、金杯が金製か金メッキ製か比較的簡単に判断できます。というのも、金という金属が磁石に反応しない性質を持っているのに対して、金メッキに使われることの多い鉄やニッケル、ステンレスといった金属は磁性を持ち、磁石に反応します。

 

注意点としては、金メッキ製金杯に使われる金属のなかには磁石に反応しない性質のものもあることです。たとえば、銀や銅、アルミニウムなどは磁石には反応しません。そのため、磁石に反応しないからといって金製の金杯だとすぐには判断せず、ほかの判別方法を併用するのがおすすめです。

4. 金杯を高く売るコツ

せっかく貴重な金杯を売りに出すなら、少しでも高値で売りたいもの。そこで本章では、金杯を高く売るためのコツを以下3点紹介します。ぜひ売却時の参考にしてみてください。

コツ① 金の取引相場をチェックする

コツ② 付属品をそろえておく

コツ③ 手入れをしておく

4-1. 金の取引相場をチェックする

金素材の価格がその価値を大きく左右する金杯の買取においては、金の取引相場をチェックして、相場の高いときに売却することが何よりも重要です。金の取引相場は日々変動しているため、時期を逃さないよう定期的にチェックする必要があります。

特に、その大部分が金で構成された金製の金杯を売りに出すケースでは金の取引相場によって査定額にかなりの差がついてしまうので、少しでも相場の高いときに売りに出すのがおすすめです。

 

2025年10月現在も金相場は高騰中です。金杯の売却をお考えの方は、まずは一度査定に出してみるとよいでしょう。

4-2. 付属品を揃えておく

金杯の本体単独ではなく、入手時についてきた付属品と同時に売却することで買取価格が上がることがあります。

金杯の主な付属品としては、保証書・箱・鑑定書などが挙げられます。付属品がすぐには見当たらないという方も、買取価格を少しでもアップするためには査定前までにできるだけ揃えておくようにしてください。

4-3. 手入れをしておく

少しでも良い状態で金杯を売りに出すことで、査定額は上がるかもしれません。

金杯の具体的なお手入れ方法については次の章で解説するため、ぜひ目を通しておいてください。

5. 金杯のお手入れ方法

金杯を良い状態に保っておくことで、長くその輝きを楽しめることはもちろん、売却の際の高額査定にもつながります。本章で紹介する以下3つのお手入れ方法を参考にして、金杯の輝きを長く保ちましょう。

 

お手入れ方法①柔らかい布で拭く

お手入れ方法②ぬるま湯を使って洗う

お手入れ方法③直射日光の当たらない湿気のない場所で保管する

5-1. 柔らかい布で拭く

皮脂汚れやほこりは金の輝きを失わせてしまうので、こうした汚れがついた際には布で金杯の表面を拭いて落としましょう。金メッキ製品に使われている金属には、皮脂に反応して変色してしまうものも存在します。

 

ポイントは柔らかい布を用いること。というのも、固い布で擦ると金杯の表面に傷をつけてしまう可能性があるから。金製の場合は柔らかいため傷がつきやすく、金メッキ製の場合も、強く擦ることで表面が剥がれてしまうかもしれません。

5-2. ぬるま湯を使って洗う

金杯に拭くだけでは取れない汚れがついてしまったときには、ぬるま湯を使って洗う方法が効果的です。ぬるま湯で汚れを流した後は、柔らかい布で水分を拭き取るようにしましょう。

また、ぬるま湯に少量の中性洗剤を混ぜて使用する方法もおすすめです。なお、金杯に銀が含まれている場合は重曹を使ったつけ置き洗いが、銅が含まれている場合は酸化に対して酢を使って黒ずみを落とす裏技もあります。

 

いずれの方法でも洗剤などの使い過ぎは金杯を傷める可能性があるので注意してください。

5-3. 直射日光の当たらない湿気のない場所で保管する

金杯の保管場所を工夫することで、時間の経過による変色や汚れを避けられます。重要な点は、直射日光や湿気のない場所に保管すること。

そのほか、表面に傷がつかないようにするため箱に入れるなどしてほかのものと触れ合わないようにすることも大切です。

 

6. まとめ

本記事では、その名の通り“金の杯”を意味する金杯の特徴や買取について解説しました。

記念品として贈呈されることの多い金杯は、お祝いの場における酒の席はもちろん普段のちょっとしたお祝い事などにも用いることで、生活に潤いを与えてくれるアイテムです。使用しないときには置物として置いておくことで、金の深い輝きや芸術的なデザインをも楽しめることでしょう。

 

また、不要になってしまった場合には買取に出すことで、相当の金額が返ってくるかもしれません。ただし、金杯に使われている素材や品物の状態によって査定価格にはかなりの違いが出ることには注意しておいてください。

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