2026.03.10

白銀色の高貴な輝き「プラチナ」~その特徴や歴史から買取情報、お手入れ方法まで~

プラチナ製品

白銀色に輝く「プラチナ」は、その美しさと高い耐久性から広く人気を集める貴金属。

ジュエリーはもちろん工業製品にも多く使用される需要の大きさに加えて、希少価値の高さも相まって高額で取引されます。

本記事では、そんなプラチナの魅力から買取情報、お手入れ方法に至るまで詳しく解説していきます。

1. プラチナの特徴

多くの人から憧れを集める貴金属「プラチナ」には、具体的にどのような特徴があるのでしょうか?本章では、プラチナの特徴を複数の視点から解説していきます。

1-1. 白銀の輝きを持つ貴金属

プラチナは元素記号「Pt」で表される天然の白色金属で、何よりもその独特の気品漂う白銀の輝きが大きな魅力となっています。似た色合いの銀やホワイトゴールドなどと比較しても落ち着いた重みのある雰囲気を放っていて、ジュエリーとして用いる際のメッキ加工は不要です。

 

その深みと気品ある輝きに加えて、高い耐久性を持っていて長期間にわたってその輝きが持続することから、結婚指輪などによく使用されます。

1-2. 和名は白金(はっきん)

白銀に輝くプラチナは和名を「白金(はっきん)」と言い、銀やホワイトゴールドなどと混同される傾向にあります。しかしこれらの貴金属はプラチナとは大きく異なる性質を持つものです。

 

たとえば酸化や腐食に強いプラチナと比べると、銀は硬度が低く酸化すると黒ずみやすい特性という性質を持っています。またプラチナが天然の白色金属であるのに対してホワイトゴールドは金にパラジウムや銀を混ぜたものであり、白く見せるためのロジウムコーティングが施されているのが特徴です。

1-3. 希少性が非常に高いレアメタルの一種

プラチナは南アフリカやロシア、ジンバブエなどの非常に限られた生産地でしか採掘できず、金と比べるとその生産量はわずか1/20程度しかありません。その希少価値の高さからプラチナはレアメタル(希少金属)の一種に分類されており、それだけ市場での取引価格も高値で推移しています。加えて、原石の加工にも高度な技術と時間が要求されることもプラチナの価値を一層引き上げている要因のひとつです。

 

そんな価値の高いプラチナを有効活用するために、リサイクル技術の向上が望まれている現状があります。

1-4. 変質・変色を起こしにくく幅広い用途に使われる

化学的に安定していることも、プラチナの主要な特性のひとつです。たとえば酸や塩素といった腐食性物質に強く変質・変色にしくいことはもちろん、錆びることもあまりありません。そのため長期間使用するジュエリーによく使用されていて、結婚指輪・婚約指輪などはその代表例と言えます。

 

そのほか融点が高く溶け出すまでに非常な高温環境下に置かれる必要があることに比べて、展性や延性を持ち加工がしやすいので、プラチナはジュエリー・工業用品など幅広い用途に使用されているのです。

1-5. プラチナの純度表示について

元素番号「78」・元素記号「Pt」で表されるプラチナは、独立した金属単位で表示されます。その純度は通常1000分率と呼ばれる数字で表記され、たとえば“Pt〇〇〇”のように元素記号の後にどの割合でプラチナが含まれているかの数字が続きます。

 

以下は、プラチナの純度表示の主要な例をまとめた表です。なお、この純度表示はプラチナ製品の表面にある刻印から確認できます。

純度表示 プラチナ含有率と特徴
Pt999 含有率99.9%以上。

非常に柔らかいためジュエリーとしての使用には適していない。

Pt950 含有率95%。

プラチナらしい落ち着いた白い輝きとジュエリーにも適した硬度を持つ。

Pt900 含有率90%。

日本国内ではもっとも頻繁にジュエリー用途として使用される。

Pt850 含有率85%。

硬度が高く、ネックレスのチェーンや留め具といったジュエリーのなかでも高い硬度を必要とする部分に使用される。

1-6. 自然界でもっとも密度の高い元素

自然界に在る元素の中でもっとも密度が高いプラチナを使用したジュエリーからは重みや高級感が感じられ、身に着けるだけでコーディネートを一段格上げしてくれる優れものになります。

 

密度とは一定の体積に対する物質の重さのことで、公式「質量÷体積」によって計算されます。たとえば同じ貴金属同士のみで比べてみても、金「19.32g/㎤」・銀「10.49g/㎤」であるのに対してプラチナ「21.45g/㎤」となっており、プラチナがもっとも密度の高い元素です。

2. プラチナの歴史

今や幅広い用途で使用されているほか多くの人々の憧れの的ともなったプラチナですが、現在の状況に至るまでにはどのような歴史を経てきたのでしょうか。

本章では、プラチナの歴史をそのルーツから現代に至るまで順に解説していきます。その輝きの裏に隠された知られざる歴史を、ぜひお楽しみください。

2-1. プラチナのルーツ

プラチナのルーツには諸説ありますが、およそ20~25億年ほど前に巨大な隕石が地球に衝突したことによって誕生したという説がもっとも有力とされています。

 

このときの衝突によって形成された溶岩層からプラチナは採取されるとされており、現在でも産出場所が南アフリカなどの狭い地域に限られているのは、それが原因であると見られているのです。

2-2. 古代文明とプラチナ

人類とプラチナの関係はその始まりを古代にまで遡ります。紀元前3000年以上前のエジプトにはすでにプラチナの使用例があり、紀元前1200年ごろには人々がプラチナを使った装飾品を身に着けていたと考えられているのです。

 

現存する最古のプラチナ製品として有名なものが、古代エジプトの神官であったシュペヌペットの墓から見つかった化粧箱「テーベの小箱」。この箱には金・銀・プラチナという多種類の貴金属を使用して作られており、非常に貴重な工芸品としてルーブル美術館に収蔵されています。

 

またエジプトから遠く離れた南米大陸でも古代にプラチナの宝飾品を用いていたことがわかっています。古代のはるか昔から、プラチナは人類とともにあったのです。

2-3. 近代社会の発展とプラチナ

ヨーロッパ人が初めてプラチナと出会ったのは、1500年代にスペインが侵入した南米インカ帝国においてであったとされています。当時プラチナを知らなかったスペインのコンキスタドール(侵略者)たちはその白い輝きを見て銀であると勘違い。大量にヨーロッパへ持ち帰ったはいいものの、プラチナの高い融点が問題となりうまく加工できず、その多くが投げ捨てられたという説もあります。

 

そんな状況を覆したのが、スウェーデンの科学者シェファーによるプラチナの貴金属への分類でした。こうしてヨーロッパの科学者の主要な研究対象のひとつとなったプラチナは、その輝きに目を付けた王侯貴族たちの後押しもあり、一躍大陸中から注目を集める存在となっていきました。

 

プラチナに魅了された多くの王侯貴族のなかでもひと際熱心であったのがフランス王ルイ16世で、「プラチナは王にのみふさわしい貴金属である」と宣言。多種多様なプラチナ製宝飾品を作らせました。

2-4. 日本社会とプラチナ

日本社会において初めてプラチナが認識されたのは、江戸時代末期の遣欧使節団のロシアでの出会いだったとされています。この時代はちょうどヨーロッパでプラチナが最高の貴金属であると認められ始めた時代と重なっていることから、日本でもプラチナの高級貴金属ととしての認識が瞬く間に広まっていきました。

 

当初は宝飾品を作る素材のひとつとして日本での人気を集めていったプラチナでしたが、1899年(明治32年)には田中貴金属の前身となる田中商店が国内初となるプラチナを使用した工業製品を開発。その後、プラチナという存在は日本社会にますます広く根を張っていくことになりました。

3. カルティエとプラチナ~世界的ブランドが広めたその価値~

プラチナを使用したジュエリーの魅力を一躍世に知らしめたのが、名ジュエラー「ルイ・カルティエ」でした。それまでの、地金主体で大きく重いものというプラチナジュエリーのイメージを、大きく覆してみせたのです。

 

当時ジュエリーの素材としてまだまだ未開発であったプラチナにカルティエが目を付けたのは、その高い展性・延性ゆえでした。当時カルティエが目指していたのは、ルイ16世時代の装飾美術に見られる葉や透かし細工といったスタイルに、ダイヤモンドなどの宝石を合わせたもの。その点しなやかな性質を持つプラチナは、素材としてこれ以上にない存在だったのです。

 

こうして誕生したプラチナ・ジュエリーは、精緻な加工が施され、軽やかさと強靭さが同居したこれまでにない美しさを持つ傑作でした。ルイ・カルティエが生み出したこのスタイルは、後に「ガーランド・スタイル」と呼ばれるように。ガーランド・スタイルは、カルティエがその世界的ブランドとしての地位をますます確立していく一助ともなりました。

4. プラチナを高く売るコツ

プラチナの買取価格は、プラチナの含有量と付加価値で決まります。

プラチナは貴金属としての価値も高いため、純度と重さをベースに地金としての価値が算出されますが、それ以外にも、装飾品の場合はブランドや細工の見事さといった芸術的な価値が加味されます。

 

そんなプラチナ製品の買取ですが、いくつかあるコツを押さえることでさらに高額で取引される可能性を高めることできます。

 

ひとつめのコツは、プラチナ製品の購入時に付いてきた付属品と一緒に買取に出すことです。主な付属品としてはケース・保証書・鑑定書などが挙げられ、特に保証書や鑑定書を一緒に出すと品質の保証となるため評価が上がりやすいでしょう。

 

ふたつめのコツは、お手入れをしてプラチナ製品の状態を良好に保っておくことです。見た目が美しいほど再販売も容易であることから、良好な状態のプラチナ製品は査定の際にプラスに働きます。

 

そのほか、買取相場の値動きのチェックや買取店選びも欠かせません。少しでも買取相場の高いときに信頼できる買取店へ査定に出すことで、より高価な買取価格となります。

5. プラチナのお手入れ方法

変形・変色に強いなど貴金属として高い耐久性を誇るプラチナですが、まったくメンテナンスをしなければ徐々に汚れが蓄積していきます。

そこで本章では、プラチナの日常的なお手入れ方法や保管方法について解説します。ぜひ参考にしてまてください。

5-1. 柔らかい布で汚れを拭き取る

プラチナは変色・変形することこそ稀であるものの、長く使用していると人の皮脂や汗、ほこりなどが溜まっていき輝きが褪せて見えてしまいます。そこで日常的なお手入れとして有効なのが、柔らかい布で拭き取る方法です。

 

ジュエリー拭き専用の布があれば一番ですが、眼鏡拭きに代表されるようなキメの細かい布であれば代用できます。逆に、キメの粗い布で拭いたり研磨剤を使ったりするといくら硬度の高いプラチナと言えども傷を付けてしまう可能性があるので注意しましょう。

5-2. しつこい汚れには中性洗剤を使う

拭き取るだけでは落としきれないしつこい汚れには、中性洗剤を使ったお手入れがおすすめです。

 

この方法ではまず洗面器などにぬるま湯をはり、中性洗剤を少量混ぜておきます。準備ができたらプラチナジュエリーをしばらく浸しておくことで、汚れを浮かせましょう。続いてジュエリーをぬるま湯から取り出したら、汚れが気になる部分を柔らかい筆やブラシなどで磨きます。水ですすいで汚れを落としきったところで、最後に水分をよく拭き取って完了です。

5-3. メンテナンス方法に迷ったら購入店への相談を

プラチナジュエリーに真珠や珊瑚など慎重な取り扱いが必要な宝石が使用されているなどの場合には、上述の中性洗剤を使ったお手入れができないことも少なくありません。そうしたジュエリーをお持ちの方は、一度お手入れ方法についてジュエリーの購入店まで相談をしておくとよいでしょう。

 

また合金に銀や銅といった素材が使われているプラチナジュエリーは錆びやすく、お手入れをしないと変色してしまう可能性も考えられます。仮に変色してしまったときには、購入店でアフターメンテナンスを行うことで元に近い色まで戻せるかもしれません。

5-4. プラチナの保管方法

耐久性の高さで知られるプラチナですが、比較的柔らかい素材という側面も持っていることから雑に扱っていると容易に傷が付いてしまうかもしれません。そのためプラチナの保管の際には、ほかのジュエリーと当たらないように個別に小袋やジュエリーケースなどに入れて保管することで傷が付くのを防ぎましょう。

 

そのほか、プラチナジュエリーを化学薬品に触れさせないようにすることも大切です。というのも、プラチナ自体は薬剤に強い耐性を持ちますが、ジュエリーに使われている宝石や合金に影響すれば変色することもあり得るからです。

6. まとめ

本記事では、人気の高い貴金属のひとつである「プラチナ」について、その特徴や歴史から買取情報、お手入れ方法に至るまで解説してきました。

独特の白銀色の輝きから多くの人を魅了しているプラチナは、高い耐久性を持つことから長く使用するジュエリーに適した素材です。またその希少価値の高さから市場において高額で取引されるため、買取に出せば相応の価格がつくことも期待できます。

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