2025.09.12

5大ジュエラーの1つ、ハリー・ウィンストンの特徴と魅力

ハリー・ウィンストン

ハリー・ウィンストンはティファニー、カルティエ、ブルガリ、ヴァンクリーフ&アーペルと肩を並べる世界5大ジュエラーの1つ。

特にダイヤモンドについては最高品質にこだわり、その卓越したカットとデザインから「キング・オブ・ダイヤモンド」と称されています。

誰もが魅了されるその美しさは、買取市場においても一定の需要があり、今もなお人気が衰えることはありません。

 

今回は、ハリー・ウィンストンの歴史や特徴、代表的なジュエリーラインとともに、買取相場の推移について解説します。

1. ハリー・ウィンストンの歴史:ジュエリーに捧げた情熱と行動力の軌跡

 

ハリー・ウィンストンの物語は、1896年、ニューヨークの小さな宝石店から始まります。

店主であった父の店は、煌めく宝石や貴金属に囲まれた世界。

幼いハリーにとって、それは遊び場であり、学び舎でもありました。

 

1908年、12歳のある日、質屋の店先でひとつの緑色の石がハリーの目に留まります。

質屋の店主と父親はガラスだと考えておりましたが、ハリーは違和感を覚えたのです。

実は、25セントで購入したその緑の石はエメラルドであり、後に800ドルという大金に生まれ変わります。

まさにハリー・ウィンストンの審美眼と直感が輝いた瞬間です。

 

その後、父のもとで経験を積み、1920年プレミア・ダイヤモンド社を設立、1932年にニューヨークで自身の名であるハリー・ウィンストン社を設立しました。

1947年にコスモポリタン誌から「キング・オブ・ダイヤモンド」の称号を獲得して以降、瞬く間にハリー・ウィンストンの名は世界に広がりました。

 

成人になったハリー・ウィンストンのジュエリーに捧げる情熱と行動力はさらに加速を続けます。

1935年に726カラットのダイヤモンド原石「ヨンカー」を獲得した際は、なんと時価数千万円にもなるお宝を普通書留郵便で調達するという大胆な手段を選びます。

さらに1938年にブラジルで発見された726.60カラットのダイヤモンド原石(ヴァルガス)を入手する際は、即時飛行機と船を乗り継ぎ、競合よりも先に手にしたのです。

この情熱と行動力は今日のハリー・ウィンストンを築き上げ、彼の死後もブランドに息づいています。

 

1989年には時計業界へ参入し、タイムピース・コレクションやオーパスシリーズなどさまざまな作品を輩出、結婚指輪や婚約指輪、ネックレスとともに世界中で愛されています。

2. ハリー・ウィンストンの特徴:宝石の美+クラフトマンシップの体現

ハリー・ウィンストンは、以下のような特徴を持つジュエリーブランドです。

  • 最高品質のダイヤモンドを使用
  • 熟練のクラフトマンによるエレガントかつユニークなデザインの体現

上記の特徴を洗練・探求したからこそ、今日のハリー・ウィンストンの地位を築き上げています。

2-1. 最高品質のダイヤモンドを使用

ハリー・ウィンストンが「キング・オブ・ダイヤモンド」と称されるのは、最高品質のダイヤモンドを使用しているからです。

ダイヤモンドの品質は4Cの基準があり、ハリー・ウィンストンでは妥協しない徹底した品質を見極めて選定しています。

4Cの種類 内容 ハリー・ウィンストンのこだわり
Carat(カラット) サイズ・大きさ・重さ カラット自体にこだわりはない
Clarity(クラリティ) 透明度 フローレス(FL)からVS2までの最高品質のみ使用
Color(カラー) 色(無色透明〜ライトイエローまで) トップ3のカラーグレード(D・E・F)のみ使用
Cut(カット) カット技術 比率・対象性・研磨の最高峰の技術を身につけた職人が対応

上記の基準に加えて、ハリー・ウィンストンでは5つ目のCである個性(Character)を重視しているのも特徴です。

ダイヤモンドひとつひとつに向き合い、それぞれが持つ個性を最大限活かせる形に表現することが、ハリー・ウィンストンの理念といえます。

 

余談ですが、4C+独自基準はティファニーにも存在しています。

ティファニーの独自基準はプレゼンス(存在感)としており、内容は徹底したダイヤモンドのカット・研磨の正確性です。

こうした独自基準を設け、妥協のないクオリティを追求している点も、世界5大ジュエラーと呼ばれる所以なのでしょう。

2-2. 熟練のクラフトマンによるエレガントかつユニークなデザインの体現

熟練のクラフトマンが手作業で生み出す唯一無二の作品こそ、ハリー・ウィンストンの魅力であり特徴です。

例えば、ハリー・ウィンストンの有名なデザインに「ウィンストン・クラスター」があります。

ウィンストン・クラスターは異なるカットのダイヤモンドを立体的に組み合わせることで、よりエレガントな輝きを持ったジュエリーになる高度な技術です。

こうした伝統的な技術と革新的な技術を組み合わせ、類稀な卓越性を生み出しています。

 

1932年から現代に至るまで、世界中の王族やセレブリティ、多くのカップルに愛されているのは、熟練のクラフトマンと比類なきデザイン性が理由なのでしょう。

3. ハリー・ウィンストンが「スターたちのジュエラー」と呼ばれる所以

最高品質のダイヤモンドを使用したハリー・ウィンストンの美しい輝きは、まさにトップ舞台に立つにふさわしいジュエリーといえます。

その洗練された姿から「スターたちのジュエラー」と呼ばれ、多くのセレブやハリウッドスター、オスカー受賞者、各著名人が愛用しています。

 

「スターたちのジュエラー」と呼ばれるきっかけとなったのが、1944年のアカデミー賞授賞式です。

「聖処女」の主演女優であるジェニファー・ジョーンズが、ハリー・ウィンストンのジュエリーを身につけてレッドカーペットを彩りました。

以降、ハリー・ウィンストンの名は全世界に広がり、多くのセレブやハリウッドスター、オスカー受賞者、各著名人から愛されるジュエリーブランドになっていったのです。

 

日本の芸能人でも、北川景子さんや山田優さん、松嶋菜々子さんといった方がハリー・ウィンストンの婚約指輪を身につけています。

4. ハリー・ウィンストンと映画の関係性

ハリー・ウィンストンは度々映画に登場し、注目を集めています。

1953年に公開されたミュージカルコメディ映画である「紳士は金髪がお好き」も、その1つです。

 

「紳士は金髪がお好き」で使われた「Diamonds Are a Girl’s Best Friend(ダイヤモンドは女性のベストフレンド)」という曲の中で、主演女優のマリリン・モンローは以下の一節を歌っています。

「教えて、ハリー・ウィンストン!私にダイヤモンドのすべてを!」

 

また、1997年の大ヒット映画「タイタニック」では、碧洋のハート(The heart of the ocean)と呼ばれる大きなハートシェイプのブルーダイヤモンドが登場します。

このダイヤモンドは、現在スミソニアン博物館のハリー・ウィンストン・ギャラリーに所蔵されているホープダイヤモンドがモデルです。

 

ほかにも、2002年に公開された「メイド・イン・マンハッタン」で、ジェニファー・ロペスが演じるマリサがクラスターイヤリングやリースネックレスを着用しています。

映画の中でも、ハリー・ウィンストンはハイジュエリーブランドとして登場しており、見た人にも気品が高くエレガントな印象を与え続けています。

5. ハリー・ウィンストンの代表的なジュエリーライン

ここでは、ハリー・ウィンストンの代表的なジュエリーラインをご紹介します。

5-1. ウィンストン・クラスター

ハリー・ウィンストンの美しさを最大限に表現しているのが、ウィンストン・クラスターだといえます。

ウィンストン・クラスターは、ペアシェイプ、マーキースカット、ラウンド・ブリリアントカットといったさまざまなカットのダイヤモンドを立体的に組み合わせたデザインです。

ハリー・ウィンストン自身がクリスマスリースから着想を得て実現したものであり、ブランドを代表するデザインといっても過言ではありません。

ウィンストン・クラスターは立体的な構造なため、多彩な角度から光を捉え、ダイヤモンドや貴金属の輝きを強調します。

5-2. リリークラスター

リリークラスターは、気品のある満開のユリの花から着想を得て作られたデザインです。

光輝くダイヤモンドが優美な花びらのラインに沿って散りばめられており、自然の美しさで身を飾るようなスタイルが人気の秘訣となっています。

リリークラスターは、1940年代のデザインスタジオに保管されていたアーカイブスケッチを再解釈して完成されたもので、まさに伝統と革新を融合したデザインです。

5-3. サンフラワー

サンフラワーは、その名の通りひまわりをモチーフに作られたデザインです。

ひまわりの生命力に溢れる姿にインスピレーションを受け、センターストーンを中心に光輝く花びらをしつらえています。

完璧な対称性と華やかかつ優雅なデザインが、よりダイヤモンドの輝きを強調させるのがサンフラワーの魅力です。

5-4. HWロゴ

HWロゴは、Harry Winston(ハリー・ウィンストン)の頭文字をかたどったブランドロゴデザインです。

Husband(夫)とWife(妻)という意味にもなるため、結婚指輪や婚約指輪として縁起のよいロゴでもあります。

リング以外にもブレスレットやペンダント、イヤリングと、幅広いラインナップが揃っている点もHWロゴの特徴です。

6. ハリー・ウィンストンの買取市場での相場推移

ハリー・ウィンストンは、ハイジュエリーとして不動の人気だからこそ、買取市場でも一定の需要があります。

相場については以下のとおりです。

  • 婚約指輪・結婚指輪(ウェディングバンド・エンゲージメントリング):約3万〜200万円
  • ネックレス・ペンダント:約20万〜200万円
  • 時計:約50万〜200万円

相場の推移としては、まず2020年にコロナの影響で買取価格も縮小したのが印象的です。

婚約指輪・結婚指輪については〜150万円ほどの買取価格となりました。

2021年以降、ハリー・ウィンストンの買取価格は回復し、以降、大きく変化することはありません。

 

2023年に人工ダイヤモンド(ラボグロウンダイヤモンド)の普及率が上昇し、天然ダイヤモンドの価値が下落傾向になりました。

しかし、ハリー・ウィンストンの買取価格が下がることはなく、2025年現在でも相場通りの需要が見込まれています。

今後、人工ダイヤモンドの普及率が高まるにつれ、ハリー・ウィンストンの持つ技術とブランド力があったとしても、余波を受ける可能性は十分にあるでしょう。

7. ハリー・ウィンストンのお手入れのコツ

ハリー・ウィンストンを長く使い続けるには、定期的な手入れが欠かせません。

ここでは、ハリー・ウィンストンが公式で推奨しているお手入れのコツについて解説します。

7-1. 素材を傷めないよう洗う

ジュエリーをいつまでも美しく使うには、素材に合わせて洗うのが効果的です。

素材を傷めない洗い方は以下を参考にしてください。

  1. ぬるま湯に中性洗剤を溶かす
  2. ジュエリーを優しく洗うか数分間浸けおきする
  3. やわらかい毛のブラシを使い汚れを落とす
  4. 新しい水でよく洗い流す
  5. コットン製の布で水分を拭き取る

上記の方法はダイヤモンド・サファイア・ルビーを使用したジュエリーに限ります。

そのほかの貴金属を使用している場合は、後述する専門のクリーニングサービスを利用しましょう。

7-2. 専門のクリーニングサービスを利用する

以下に該当するジュエリーは、ご自身で手入れをするよりも、専門のクリーニングサービスを利用するのが適切です。

  • 複雑な装飾のジュエリー
  • ヴィンテージ商品
  • エメラルド・ターコイズ・コーラル・パールなどの硬度が低く繊細な素材

日本のハリー・ウィンストンサロンは、以下の9店舗があります。

ハリー・ウィンストン そごう横浜店 神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店2F
ハリー・ウィンストン 銀座店 東京都中央区銀座1-8-14
ハリー・ウィンストン 東京ミッドタウン店 東京都港区赤坂9-7-3 東京ミッドタウンガレリア1F
ハリー・ウィンストン 新宿店 東京都新宿区新宿3-14-5
ハリー・ウィンストン 表参道ヒルズ店 東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ本館1F
ハリー・ウィンストン 名古屋店 愛知県名古屋市中区栄3-15-37
ハリー・ウィンストン 阪急梅田店 大阪府大阪市北区角田町8-7 阪急うめだ本店5F
ハリー・ウィンストン 心斎橋店 大阪府大阪市中央区南船場3-10-25
ハリー・ウィンストン 大丸神戸店 兵庫県神戸市中央区明石町40 大丸神戸店2F

 

年に1回は専門クリーニングを利用し、新品に近い状態を保ちましょう。

7-3. 温度や触れる物質に注意する

ダイヤモンドを含む貴金属は、高温や急激な温度変化によってひび割れを起こす可能性があるので注意が必要です。

また、海水や塩素を含む水、香水、化粧品などに触れさせないようにも気をつけましょう。

まとめ

創始者であるハリー・ウィンストンがダイヤモンドや宝石の美しさに魅了され、その卓越した輝きを追求したからこそ、世界5大ジュエラーに登り詰めています。

自然美からインスピレーションを受けたデザインは、他ブランドにはない比類なきエレガントさが特徴です。

そのデザインは、結婚指輪や婚約指輪などのブライダルリングだけでなく、ネックレスやペンダント、時計にも体現されています。

今後もハリー・ウィンストンならではの卓越したデザインによって、ジュエリー業界を牽引することでしょう。

ご案内
ハリー・ウィンストンのジュエリーの買取ならタイムレス

ご自宅に眠っているハリー・ウィンストンのジュエリーはございませんか?

大手百貨店やショッピングモールに店舗を展開し、信頼と実績の買取でご好評をいただいている総合買取サロン タイムレスにお任せください。

今すぐ査定依頼

※ 全国共通コールセンター : 受付時間10:00~19:00(当社が定める年末年始休暇を除く)

📌ハリー・ウィンストンの売却を検討中の方へ

ハリー・ウィンストンのジュエリーは、そのデザイン性とブランド価値から、中古市場でも非常に高い評価を受けています。
ご自宅に眠っているハリー・ウィンストンのリングやネックレスがあれば、思わぬ高額査定となることも。さらに、金相場が高騰している今、金が使われているアクセサリーは高値での買取につながりやすくなっています。

状態や付属品の有無で査定額が変わるため、売却をご検討の際は専門店での無料査定をおすすめします。タイムレスでは、無料の相談・査定を行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事をシェアする

タイムレスの買取対象品目

「価値があるのかどうか分からない」「こんな物売れるの?」
そんなお品物でもぜひお持ちください。

その他:古銭・ブランド食器・楽器・骨とう品・カメラなど
※買取対象品目は店舗・催事ごとに異なります
※また、未成年者からの買取はできません。酒類の買取に関しては20歳以上のお客様のみ対象となります。各店舗・催事ページをご確認いただくか直接お問い合わせください

TOPへ戻る