2026.02.05

象牙製品はもう売れない?規制の背景と買取事情をわかりやすく解説

象牙の取引について

「象牙製品が売れなくなったって本当?」

「自宅の象牙製品はどう扱うべき?」

 

象牙製品は、日本の伝統工芸品のひとつとして長く親しまれてきました。

しかし、近年では国際的な条約や法律の変化にともない、取引が大きく制限されています。

 

そのため、ご自宅に象牙製品が眠っていて、不要であれば売れるのか、どう取り扱えば良いのかお悩みの方もいるでしょう。

本記事では、象牙製品の取引が制限されている理由と、買取市場での取り扱いについて解説します。

ご自宅の象牙製品をどう取り扱うかお悩みの方、そのほか買取価値のある不用品を売却するかお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

1. 象牙製品とは?特徴と国内で流通する種類

まずは、象牙製品とはどのような製品であるのか、基本から整理します。

  • 象牙とはゾウのキバから作られた工芸品
  • 高級品や縁起物として広く流通
  • 象牙製品の主な種類

象牙製品の取り扱いや主な品物について、詳しく見ていきましょう。

1-1. 象牙とはゾウのキバから作られた工芸品

象牙とは、言葉のとおりアフリカゾウやアジアゾウの牙(キバ)や、牙を加工した製品を指します。

ゾウの牙は硬質でなめらかな質感と、象牙色とも呼ばれる黄色がかった薄灰色が特徴で、長く工芸品にも用いられてきました。

日本でも古くから、象牙を使用した彫刻や置物が制作されているほか、身近なものでは印鑑などにも採用されています。

 

一方で、象牙は生き物であるゾウの牙であるため、動物保護や生態系保全の観点から、世界的に厳格な取引制度が整えられていることも現状です。

取引規制から、商業的に取引するには登録や許可が必要となるケースもあります。

 

ご自宅の象牙製品をどう扱うかお悩みの方も、象牙の取引規制については、必ず把握しておきましょう。

1-2. 高級品や縁起物として広く流通

日本において、象牙製品は高級素材や縁起物としての側面が強く、宝飾品から日用品まで幅広く用いられてきました。

古代よりサンゴやべっ甲と並ぶ美しい素材として珍重されており、江戸時代には根付などに加工された象牙が人気を集めていました。

時代を経てからも、裕福な家庭での贈答品やハレの日用の品物としても用いられていた歴史があります。

 

その経緯から、象牙は「格式ある素材」とのイメージも持たれ、国内での需要が高い素材のひとつでした。

そのため、象牙は取引の制限や規制が厳しい素材である一方、高い美術的・文化的価値を併せ持ちます。

単なる素材以上の価値・観点も含むため、象牙は手放すにあたって、慎重な取り扱いが求められる素材です。

1-3. 象牙製品の主な種類

象牙製品には多様な品物がありますが、特に国内で見かけることの多いものとして、以下をご覧ください。

分類 具体例
印鑑 実印・認印など
アクセサリー ネックレス・帯留め・ブローチなど
置物 彫刻の動物像・仏像・観音像など
工芸品 茶道具・箸・将棋駒など

身近な例には、印鑑が挙げられます。

象牙は硬質かつなめらかな質感で、細かな線も彫刻しやすいことから、古くより印鑑の素材として選ばれてきました。

 

彫刻しやすく独特の光沢や色味を持つことから、以前はアクセサリーや置物・装飾品としても、重宝されていました。

伝統工芸品の素材として象牙が使われていたこともあり、現在でも「家の蔵に眠っていた」「祖父母が持っていた」などの形で個人宅から見つかることが少なくありません。

2. なぜ象牙の取引が規制されたのか?背景と現状

象牙は国内でも装飾品や日用品に広く用いられてきましたが、近年では売却や譲渡における規制の確認が欠かせません。

  • ゾウの乱獲により絶滅危惧が深刻化
  • ワシントン条約(CITIES)で国際取引が全面禁止に
  • 日本国内では登録制で取引を厳格化

象牙取引における規制が厳しくなっている背景について、詳しく解説します。

2-1. ゾウの乱獲により絶滅危惧が深刻化

アフリカゾウやアジアゾウは象牙需要の高まりから、20世紀後半から21世紀にかけて、乱獲および密猟が横行しました。

密猟は年間数千頭規模におよぶとの報告もあり、個体数は減少するとともに象牙の密輸や違法取引の増加にもつながっています。

この状況を受けて、国際的には「象牙の取引」が密猟を助長していると懸念され、象牙取引そのものが見直されました。

 

その結果、絶滅危惧種となったゾウの保護を目的に、象牙製品の流通そのものを規制する取り決めがなされたのです。

象牙を単なる素材として扱うのではなく、生態系保護や絶滅危惧種の管理などの観点から、法律的な枠組みでも象牙の取引が規制されています。

2-2. ワシントン条約(CITIES)で国際取引が全面禁止に

ワシントン条約が1973年に採択、1975年に発効されたワシントン条約(CITIES)でも、ゾウの密猟・乱獲を防ぐ規制が盛り込まれました。

この条約により、アフリカゾウは国際商業取引を原則禁止とする流れが確立され、象牙の取引も国際的には禁止されています。

 

なお、1975年当初に発効されたワシントン条約では、例外として象牙取引を認める条項も含まれていました。

しかし、2020年代からは世界各国で販売自体を全面禁止とする流れが進んでおり、日本国内でも今後、象牙の取引に関する取り決めが変わる可能性は十分に考えられます。

2-3. 日本国内では登録制で取引を厳格化

日本国内では、1993年に「種の保存法(絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律)」が施行され、象牙や象牙製品に関する国際取引規制が整備されました。

その結果、象牙製品では以下のような取引が導入されています。

  • 象牙そのものを譲渡・売買する際は、環境大臣の登録が必要
  • 象牙製品を事業で扱う場合は「特別国際種事業者」への登録が必要
  • 国内で象牙や象牙製品の商業取引は原則禁止
  • 例外的に登録票付きの全形牙や登録事業者からの入手であれば認可
  • 登録時は「規制適用以前より象牙を所有していた証明」が必要

2025年時点で、日本国内では「持っているだけであれば問題ないものの、売買する際は登録や認可が必要」との取り決めがされています。

加えて、海外へ持ち出すことは原則禁止されているため、旅行者や海外販売を考えている際は、さらなる注意が必要です。

 

日本国内では認可制の取引が認められているものの、今後は市場の変化から象牙市場そのものが閉鎖される可能性もあります。

象牙の取り扱いにお悩みの方は、今後の制度変更についても随時確認しておきましょう。

3. 象牙製品は売れる?現在の買取事情と規制

象牙製品の売買は、日本国内でも法律で厳しく制限されています。

自宅に眠っていた象牙製品を手放す際も、法律に基づく規制を確認する必要があるため、買取に出す際の手順も慎重に把握しておきましょう。

  • 種の保存法により象牙の取引は厳格化
  • 多くの店舗では象牙製品の買取を終了
  • 知らずに購入・売却すれば違法性を問われるリスクも

象牙製品の買取を考えている方が知っておきたい、取引状況と規制について解説します。

3-1. 種の保存法により象牙の取引は厳格化

日本では、ワシントン条約の採択を受けて、象牙の取引を「種の保存法」により厳しく管理しています。

種の保存法により、1本物の象牙(原木)を売買するには、象牙の登録票を取得しなければいけません。

 

登録票は、環境省が「この象牙は条約採択以前より日本で取り扱われていた品物である」ことを証明する書類であり、登録番号と発行日が記載されています。

登録票がない象牙を売買した場合、たとえ相続や譲渡で入手したものであっても、違法取引とみなされる恐れがあるため、注意が必要です。

「種の保存法」施行以前から所有していた象牙を手放す際も、登録票がなければ合法的な売却はできません。

 

自宅にあった象牙を手放したい際は、登録票や売買許可の有無から慎重に確認しましょう。

3-2. 多くの店舗では象牙製品の買取を終了

2025年時点で、多くの買取店では象牙や象牙製品の取り扱いを終了しています。

以前は象牙を加工した装飾品などを買い取っていた店舗もありますが、違法取引や密輸に関する社会問題の高まりから、取り扱いを自主的に停止する動きが広がっています。

これは「象牙製品そのものが違法」というわけではなく、象牙製品は合法品と違法品の区別が難しく、トラブルに発展しやすいためです。

 

総合買取サロン「TIMELESS」でも、象牙や象牙製品は買取不可としています。

法律を遵守し規制状況を加味して品物を取り扱っているため、象牙製品の持ち込みについてはご注意ください。

なお、ブランド品やジュエリー・金製品は広く買取を受け付けています。

ご自宅に眠っている品物の買取を考えている方は、お気軽にWEB相談フォームよりお問い合わせください。

3-3. 知らずに購入・売却すれば違法性を問われるリスクも

象牙の取引で特に注意すべきなことが、知らずに違法行為に関わってしまうリスクです。

たとえば、登録票がないまま象牙製品をネットオークションなどに出品してしまうと、自分はもちろん購入者も罰せられる恐れがあります。

種の保存法では登録のない取引は、個人で5年以下の懲役または500万円以下の罰金、法人は1億円以下の罰金が定められています。

 

法律違反は「知らなかった」では済まされないため、ご自宅に眠っている象牙製品を手放す際は、登録票の有無から慎重に確認しましょう。

不明な点があれば、専門機関や環境省の相談窓口に問い合わせることが大切です。

◆参考:環境省

4. 象牙のほかに流通が難しい天然素材品

象牙だけでなく、種の保存などにより、以下の素材も流通が制限されています。

  • ヒョウやチーターなどの毛皮
  • べっ甲(タイマイの甲羅)
  • クロコダイル(ワニ革)

これらはワシントン条約や国内法により、輸出入や販売が規制されており、登録や許可がない限りは商取引できません。

 

特に絶滅のおそれがある動物の毛皮やべっ甲は高級衣類や宝飾品として広く流通していましたが、現在は新たな販売や輸入がほぼ禁止されています。

もし該当する素材を用いた製品を過去に購入・相続している場合は、象牙製品とともに売却や処分に注意しましょう。

5. 所有する象牙製品を売却する際の注意点

象牙製品を手放すには、登録票の有無や素材の真贋、販売先について注意しなければいけません。

  • 登録票の有無を確認して申請を検討する
  • 偽物や擬似象牙でないか確認する
  • 海外への持ち出しや販売はできない

所有する象牙製品を手放すなら知っておきたい注意点3つについて、解説します。

5-1. 登録票の有無を確認して申請を検討する

原木や彫牙など、全形の象牙を手放す際は、環境省が発行する登録票の有無を確認しましょう。

登録票には登録番号や発行日、所有者名などが記載されており、それらがない象牙は売買・譲渡ともに違法です。

 

もし登録票のない象牙が見つかった際は、環境省指定の自然環境研究センターを通じて、新規で登録申請を済ませましょう。

なお、登録票の発行には一定期間と数千円程度の費用がかかるため、売却を検討している場合は早めに手続きを済ませることが大切です。

5-2. 偽物や擬似象牙でないか確認する

象牙製品のなかには、本物の象牙に似せた「擬似象牙」も多く存在します。

樹脂やプラスチック、骨などが象牙の代用品として使用されており、見た目では判断できないものもあるでしょう。

特に1970年代以前の工芸品や骨董品には、象牙風の素材が使われているものが多く、本物と誤認したまま所有しているケースもあります。

 

ご自宅の象牙が本物かどうか判断に迷った際は、骨董品鑑定士や象牙取扱業者など、専門家による鑑定相談も検討してみてください。

5-3. 海外への持ち出しや販売はできない

いかなる場合であっても、象牙製品の海外持ち出しや販売は禁止されている点に注意しましょう。

世界的には、象牙製品はワシントン条約により輸出入が全面禁止されています。

日本国内では登録票を取得していたとしても、国外へは持ち出せないため、売却先や譲渡先は慎重に確認することが大切です。

 

売買目的ではなく、海外旅行で私物として象牙製のアクセサリーや印鑑を持って行く場合も、税関で没収される可能性があるため、慎重に取り扱いましょう。

象牙製品を手放したい場合は、必ず日本国内の制度と業者を介して行ってください。

6. まとめ|象牙製品は「持っているだけ」なら問題なし、ただし売買には注意を

象牙製品は国際的な取引が規制されていますが、日本国内では持っているだけなら違法ではありません。

ただし、原木や彫牙など、牙の形を残す物は、登録票がない限りは売却・譲渡できません。

 

合わせて、多くの買取専門店ではトラブル防止の観点から、象牙の取り扱いを停止している場合があるため、必ず確認のうえ取り扱いましょう。

象牙はもちろん、ご自宅に眠ったままの金製品やジュエリー・ブランド品の売却を考えている方もいるのではないでしょうか?

 

総合買取サロン「TIMELESS」では、法令を遵守し、象牙製品のお取り扱いは行っておりませんが、貴金属やブランド品を中心に幅広く買取を受け付けています。

無料相談フォームも設けているため、ご自宅に眠っている品物の買取にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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