2025.11.26

「聖なる石」と称される宝石・ラピスラズリ〜その深い青に込められた秘密に迫る〜

ラピスラズリ(瑠璃)

宝石としての長い歴史を持ち、世界中で長くに渡って愛されてきた深い青色を湛えた宝石「ラピスラズリ」。幻想的に輝くこの宝石は天然石であることもあり、ひとつ一つが異なった表情を見せてくれるため決して飽きることがありません。

本記事では、そんなラピスラズリの特徴や歴史、お手入れ方法について解説していきます。

1. ラピスラズリ(瑠璃)の概要

ラピスラズリは、複数の鉱物が重なってできた凝集体の天然石。和名を「瑠璃(るり)」と言い、ラテン語で石を意味する「ラピス」とアラビア語で青を意味する「ラズリ」から名付けられたこの石は、紫を帯びた深くて鮮やかな青色から世界中で宝石として愛されてきました。

この章では、そんなラピスラズリの概要を色・硬度・産地・石言葉といった側面から解説していきます。

1-1. ラピスラズリの色

ラピスラズリの一般的なイメージとしては、深みのある青色を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実際にもほぼ全てのラピスラズリは深い青をまとっていますが、個体によってその青みには違いがあります。
 
ラピスラズリの主成分は「ラズライト」と呼ばれる物質で、このラズライトが深みのある青色をしていることがラピスラズリの幻想的な雰囲気を作り出しています。そのため、含まれるラズライトの粒子が多い個体ほど、深い青色をしているのが特徴です。
 
またラピスラズリには他にも多数の鉱物があり、それらの含有量によってさまざまな色に変化して見えることがあります。例えば金色に輝く「パイライト」や真っ白な「カルサイト」が含まれている個体の場合、キラキラと鮮やかな見た目に惹かれる方は少なくないでしょう。

1-2. ラピスラズリの硬度

宝石の硬度を測るには「モース硬度」と呼ばれる尺度が使用されることが多く、石の硬度を1〜10の10段階に分けて表します。

モース硬度によると、ラピスラズリの硬度は5〜6と宝石の中では比較的柔らかい部類に属するので傷がつきやすく、扱いにはひときわの注意が必要です。

1-3. ラピスラズリの産地

ラピスラズリの産地にはロシアやチリ、アルゼンチンなどがありますが、世界でもっとも主要な産地と言えるのがアフガニスタンです。
 
アフガニスタンはその国土の多くを山岳地帯が占めており、各地の山々に点在する鉱山からラピスラズリを産出しています。険しい山々で採掘する高品質のラピスラズリはどうしても数に限りが出てしまうため希少性が高く、高価格帯での取引を後押ししています。

1-4. ラピスラズリの石言葉

“聖なる宝石”として崇められてきたラピスラズリにはたくさんのポジティブな石言葉が当てられていて、迷いの中にいる時や運が欲しい時に身に着けると良いことが起きるとされています。
 
ラピスラズリの主な石言葉には、「成功の保証」「真実」「健康」「幸運」「愛と平和」などがあります。とにかく幸運を呼び込みたいと願う時には、ラピスラズリの持つ力を借りてみるのも良いかもしれません。

2. ラピスラズリの歴史

宝石として紀元前からの長い歴史を持つラピスラズリには、興味深い逸話が多数あります。そこでこの章では、ラピスラズリの歴史を“世界史”と“宝飾品としての歴史”に分けて詳しく解説していきます。

2-1. ラピスラズリの世界史

ラピスラズリと人間の関わりは太古の時代から始まっており、歴史家によっては6,500年以上前からの関わりがあるとする人もいるほどです。記録として残っている中では、紀元前4,000年ほど前のメソポタミア南部ではすでにラピスラズリを交易品のひとつとしていたことが確認できます。古代においてはその他、中国やエジプト、ギリシャやローマといった各地の文明で重宝されていたとされます。
 
主要な産地は当時から現在のアフガニスタンにある鉱山とされ、世界各地の都市へ向けて輸出されました。その用途は宗教儀式や彫刻材から、中世~近代にかけては薬や顔料などとしても使用されるようになり、多種多様な広がりを見せます。日本においては、「瑠璃」という名で仏教における七宝のひとつとされて、珍重された歴史を持っています。

2-2. 宝飾品としての長い歴史を持つラピスラズリ

その深く青い幻想的な輝きから、ラピスラズリは古代より宝飾品としても扱われてきました。古代文明の中でもラピスラズリを宝飾品として高く評価したのがエジプトで、特別な力を持つ宝石として多くの権力者たちに珍重されました。
 
そんな古の時代から現代に至るまで、ラピスラズリは宝飾品としてあらゆる地域・場面でその顔を覗かせます。ネックレスやブレスレット、指輪やピアスはもちろんのこと、インテリアなどにも多く使用されるため、ラピスラズリを見ない日は非常に少ないと言えるかもしれません。
 
このように、ラピスラズリは長くに渡って宝飾品としての地位を占めており、時代を問わずに多くの人を魅了して止まない偉大な宝石なのです。

3. ラピスラズリが使われている美術品・装飾品にはどんなものがある?

古代から宝石として有名であったラピスラズリは、その歴史を通してさまざまな美術品・装飾品に使われてきました。中には後世にまでその名を轟かせる名品も少なくなく、それぞれの作品でみられる幻想的な青みは、ラピスラズリの輝きを見事に作品の一部として生かしています。
 
この章では、ラピスラズリを使用した美術品・装飾品の中から特に有名なものをご紹介していきます。

3-1. ツタンカーメンマスク

古代エジプトでは、ラピスラズリには冥界に迷いなく導く力があると信じられていて、多くの宗教儀式で装飾品として利用されていました。

世に有名なツタンカーメンマスクにもラピスラズリはふんだんに使用されており、その豪華絢爛さはまさに王の権力の強大さを表しています。幸福な時間を過ごせる冥界への渡し舟となるラピスラズリの存在は、古代エジプトの人々にとってのお守りだったと言えるのかもしれません。

3-2. フェルメール「真珠の耳飾りの少女」

“フェルメール・ブルー”として知られる画家フェルメールが描いた青色は、ラピスラズリを原料に使用したものです。「真珠の耳飾りの少女」に代表される数々の絵画においてフェルメールは当時の高級品であったラピスラズリを大量に使用したとされており、これは資産家の家に生まれたフェルメールであったからこそ可能であったとも言われています。
 
なお、ラピスラズリから作られる顔料は「ウルトラマリン」と呼ばれます。この言葉には、アフガニスタンから遠く海を越えてヨーロッパまでもたらされたという意味が込められているのです。

3-3. 正倉院 紺玉帯

奈良市にある正倉院は元々東大寺の正倉で、数々の貴重な装飾品・美術品を収蔵しています。華やかで国際色豊かな文化が広がっていたこの地には、交易を通じて日本に入ってきた素材をもとにした品がたくさんあったのです。
 
そんな正倉院に収蔵されている品の中でもラピスラズリが使用されているものとして有名なのが、紺玉帯。革ベルトに、多種多様な輝きを持ったラピスラズリが多数埋め込まれています。紺玉帯に使用されているラピスラズリはアフガニスタンで産出されたものと言われており、当時国際交易が盛んであったことをよく示しています。

3-4. 中尊寺金色堂 止め金具

岩手県平泉にある中尊寺金色堂は、平安時代建立の天台宗寺院「中尊寺」に建つ阿弥陀堂です。多数の金箔が押されたこの建物は、まさに豪華絢爛。また当時の工芸技術を現世に伝える役割も果たしています。
 
そんな中尊寺金色堂に使われている素材には、大陸から交易を通じてもたらされたものが少なくありません。螺旋細工や各種宝石に交じって、止め金具にはラピスラズリが使用されています。実はラピスラズリは仏法において「七宝」のひとつとされていて、金色堂がいかに力を込めて建立されたのかを示す証拠ともなっています。

3-5. さまざまなアクセサリーに使用される

硬度の低いラピスラズリは容易に形を加工できることから、ペンダントやピアス、ブローチに指輪などさまざまなアクセサリーに使用されています。多様な形状を楽しめるラピスラズリのアクセサリーなら、自分の好みのものが比較的見つかりやすいことでしょう。
 
深く趣き深い青色を持つラピスラズリを使用したアクセサリーは、身に着けると装いに華やかさと上品さをプラスしてコーディネートを一段格上げしてくれるだけなく、聖なる宝石としてのゲン担ぎの意味も。ぜひひとつ手元に置いておいてはいかがでしょうか。

4. ラピスラズリにまつわる雑学:パワーストーンとして最古の歴史を持つ聖なる石

石言葉の章でもお伝えしたように、ラピスラズリには“幸運をもたらす宝石”としての側面があり、最古の時代から一種のパワーストーンとして崇められてきた歴史を持っています。古代エジプトやバビロニアでの“神聖な石”としての扱いを皮切りに、そのパワーストーンとしての役割は世界中に広がっていきました。この宝石に関する逸話や伝説は世界中に残されていて、人々にどこか神秘的なものをかんじさせる力が宿っていることがわかります。
 
パワーストーンとしてのラピスラズリの力は、石言葉にあるような「成功の保証」「真実」「健康」「幸運」「愛と平和」だけに留まりません。人が苦難に陥った時、厳しさを伴った導きで苦しみの源に気付かせ、魂ごと成長させようとするのがラピスラズリであり、このことから“叡智の石”という愛称も持っています。ただ単に幸福を願うだけでなく、迷いや苦しみの中を抜けて新しい扉を開きたいと願う方にうってつけのパワーストーンが、このラピスラズリなのです。

5. ラピスラズリのお手入れ方法

宝石としての硬度が低く、取扱いに注意を要するラピスラズリ。その輝きを長く保つためには、一定のお手入れ方法を守っていく必要があります。
 
そこでこの章では、ラピスラズリのお手入れ・保管方法について解説します。ラピスラズリをお持ちの方はぜひ目を通して、参考にしてみてください。

5-1. お手入れ方法その1:拭き取りと軽いブラッシング

ラピスラズリを着用し続けていると、時間が経つにつれて表面に皮脂や埃が蓄積して、輝きが鈍ってしまいます。そのため、ラピスラズリ本来の輝きを長く楽しむためには、柔らかく清潔な布を使用した汚れの拭き取りを定期的に行うことが重要です。
 
汚れがジュエリーなどの隙間に入り込んでしまっている場合には、柔らかいブラシでの軽いブラッシングを行いましょう。硬度の低い宝石であるラピスラズリのメンテナンスには、硬いブラシの使用は厳禁です。表面に傷をつけないよう、必ず柔らかいブラシを使用するようにしてください。

5-2. お手入れ方法その2:中性洗剤を溶かしたぬるま湯で優しく洗う

上述の方法でも汚れが取れない場合には、中性洗剤を溶かしたぬるま湯で優しくブラッシングしてみてください。汗や皮脂といった油分を含んだ汚れでも、この方法なら大部分が落ちるはずです。
 
ただし、この方法を行った後は必ず乾いた布で水分を十分に拭き取ってください。もしも表面に水分が残っていると、石が劣化してラピスラズリ本来の輝きが失われてしまうかもしれません。

5-3. ラピスラズリの保管方法

ラピスラズリの輝きを保つためには、お手入れだけでなく保管方法も重要です。ラピスラズリは紫外線や湿気が苦手な宝石で、これらのものに晒され続けると品質が劣化してしまうため、直射日光の当たらない風通しの良い場所で保管するのがおすすめです。
 
また、硬度の低いラピスラズリを他の宝石やジュエリーと一緒に保管しておくと傷がついてしまう恐れがあります。そうしたリスクを避けるためには、宝石を個別に保管できるケースに入れておくなどの工夫が必要になります。

6. まとめ

本記事では、「聖なる石」として古くから讃えられてきた神秘の宝石・ラピスラズリについて解説してきました。

幻想的な深い青色をベースに、個体ごとに多種多様な趣きを見せてくれるラピスラズリは、どれをとってもこの世にひとつしかない一点物。神秘的な色彩を持っているからこそ、身に着ければ一気にスタイルを美麗に見せてくれる逸品です。
 
また、パワーストーンとしての側面も持つラピスラズリの宝石は、持っておくだけで運気を上げてくれる心強い存在にもなります。古来より崇められてきたその力を借りておくと、いざという時のあと一歩を踏み出す助けとなるかもしれません。

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