2025.08.12

ルビー~情熱の赤が輝く魅力と価値~

ルビー

宝石と聞いた際に、ダイヤモンドと双璧をなす知名度を誇るルビー。

その美しい輝きは、ときに神聖視され、ときに情熱の象徴とされ、古代から人類に愛され続けてきました。この記事ではその魅力を解説します。

1. ルビーの特徴

ルビーは、コランダムと呼ばれる鉱物の一種で、赤色のものを特に「ルビー」と呼びます。モース硬度は9と非常に硬く、ダイヤモンドに次ぐ硬度を持つ宝石としても有名です。

主にクロムの含有量によって赤色度合いが変わり、鮮やかな赤や深紅のルビーは特に高価です。ルビーは「情熱」や「愛情」「勇気」の象徴とされ、古くから王侯貴族に愛されてきました。

2. ルビーと人類の歴史

ルビーは古代から人類に知られ、インドやビルマ(現在のミャンマー)では神聖視されてきました。特に古代インドでは、ルビーは「ラトナ・ラージャ(Ratna rajya=宝石の王)」と称され、非常に神聖なものとして崇められていました。

ヒンドゥー教の聖典「ヴェーダ」や「プラーナ」にも登場し、神々への供物としてルビーが捧げられたという記録があります。ルビーを身につけることで敵から守られ、来世でより良い転生が得られると信じられており、王族や聖職者たちは、重要な宗教儀式や祭礼において、祈りとともにルビーを神像に捧げたり、体に身につけることで加護を得ようとしたのです。

中世ヨーロッパでも王冠や剣の装飾としても使用され、ルビーはその美しさと力強い印象から高貴な地位の象徴となっていました。

現代でも、ルビーは婚約指輪や記念日の贈り物として高い人気を誇ります。

3. ルビーにまつわる3つの雑学

3-1. 「光る石」ルビー

ルビーは紫外線や一部の可視光線(青〜緑)を当てると赤く蛍光を発することがあります。これは、ルビーに含まれるクロム(Cr³⁺)という微量元素が、紫外線などの高エネルギー光を吸収し、それを赤い可視光(およそ694ナノメートル)として再放出するためです。

その赤い光は人の目にも見えるため、ルビーは「光る石」として古来より神秘的な印象を与えてきました。

この性質は真贋判定に使われます。例えば、合成ルビーは非常に強い蛍光を示したり、逆に蛍光をほとんど示さなかったりなど、蛍光の様子が天然ルビーと異なることがあり、識別の手がかりとなります。

3-2. 人工的に合成された「合成ルビー」は、天然ルビーより優秀な面も

合成ルビーは宝飾品に用いられる場合もありますが、ダイヤモンドに次ぐ高い硬度、滑らかで低摩擦な表面、優れた耐摩耗性から精密機器の部品として重宝されています。天然ルビーと比べて安価であることはもちろん、合成ならではの均一な品質も大きなメリットとなります。

合成ルビーは機械式時計の軸受けにも活用されているため、お手持ちの時計の中にも実は合成ルビーが眠っているかもしれません。

3-3. 英国王室の王冠に飾られているルビーは実は…!?

モース硬度8、屈折率1.76~1.77(ルビーはモース硬度9、屈折率1.71~1.75)という非常にルビーに似た性質を持つ石「スピネル」。スピネルは多彩な色味を持つのですが、中でも赤いスピネルとルビーを肉眼で識別するのは困難で、この2つの石は歴史的に混同されてきました。

英国王室の王冠の前面中央に大きく飾られている「ブラック・プリンスのルビー」と呼ばれる宝石は、実はレッドスピネルであったことが後年発覚しています。

この140カラットにもなる見事な宝石は、エドワード黒太子が1367年にスペイン国王に味方して戦い勝利した際に王から贈られた逸話があり、その後も様々な戦火をくぐりぬけました。宝石鑑定の進歩を象徴する存在でありながら、中世の騎士道と王権の象徴としても語り継がれるべき宝石と言えるでしょう。

ルビーではなくスピネルであったことが判明しても、その歴史的価値と象徴性は変わらず、今もイギリス王室の栄光を象徴する重要な宝石として君臨しています。

4. ルビーのカラーバリエーション

ルビーと聞くと鮮やかな赤色を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はその色合いには幅があります。オレンジがかった赤、紫がかった赤、さらにはブラウンに近いものまで存在します。

4-1. ルビー界の頂点「ピジョン・ブラッド」

最も高く評価されるのは「ピジョン・ブラッド」と呼ばれる、わずかに青みを帯びた鮮やかな赤。鉄分の含有量が少なく、クロムの影響が色に強く出ていて、自然光や紫外線の下で鮮やかに輝く強い蛍光性が特徴です。

この色合いは、特にミャンマー(旧ビルマ)産のルビーに多く見られ、他の産地のルビーではなかなか出せないため、希少価値が非常に高いです。

5. お手入れについて

ルビーは硬度が高く、比較的扱いやすい宝石ですが、それでも日常的なケアは必要です。身につけたあとは、以下の点に注意してお手入れをしましょう。

・使用後は柔らかい布で汗や皮脂を拭き取る 

・超音波洗浄は避け、ぬるま湯と中性洗剤で優しく洗う

 ・他の宝石や硬いものと接触させないように保管する 

・直射日光の下に長時間置かない 

また、定期的にジュエリーショップでメンテナンスしてもらうのも安心です。

6. ルビーの価値と市場での評価

近年、ルビーは再び注目を集めています。特にミャンマー産の非加熱ルビーは希少性が高く、オークションでも高額落札されることが増えています。

ルビーは産地や処理の有無、カットの技術などによっても価格が大きく異なります。カラーストーンの人気が高まる中で、ルビーは今後さらに資産価値としても注目される存在でしょう。

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